現在日本の歯科医院は全国に68,000件が存在しています。
コンビニの数が48,000件~50,000件と言われているので・・・どの歯科医院に行くべきか悩みますよね。
本日は歯科医師の目線でどういった歯科医院を選ぶべきか投稿したいと思います。

1.適切な患者数

歯科医師は高い志を持って患者様の口腔内の健康をお守りする気高いお仕事であると私は思っています。
しかし、経営面で見れば患者数が多ければ多いほど利益になることは確かです。
1日の適正な患者数と言われると治療の内容にもよりますので何とも言えませんが、お一人の治療に関し、少なくとも30分前後は必要ではないかと考えます。
もちろん患者様にとっては長い時間チェアで口を開けていただいて治療を受けていただく訳ですから早く終わった方が良いかとは思いますが適正以上の患者様を受け入れた結果、早く終わり過ぎる治療はいかがかと考えます。
特にいつ行ってもバタバタしている歯科医院、中々案内されない歯科医院は利益を重視するあまり、医院のキャパを超えているように思います。
歯科医師とろくに話もできない歯科医院は避けていただいた方が賢明ではないでしょうか?

2.現状の口腔内の説明や治療方針に対して説明があるか?

カウンセリングに力を入れています。きちんとお話をして納得してから治療に入ります。

問診票を記載しチェアに通されて検査も説明もなく「削って治して終わり」という経験はないでしょうか。
「痛みが無くなったから良かった」と思われるお気持ちはわかりますが何が原因で虫歯になったのか?どういう治療を進めていくか?
患者様は痛みに敏感なのか?アレルギーは無いか?などのヒアリングが無いと正しい治療ができない可能性があります。
また、患者様自身では治療内容の確認ができませんのでどういった治療が施されたか?どういった計画で治療が進んでいくのかなどを説明する役割があると考えています。

3.麻酔に時間をかけているか?

1.の「適切な患者数」でもお伝えしましたが一人一人の患者さんに十分な時間を割ければ、その分麻酔にも時間をかけることができます。
麻酔といえば患部近くに直接・・・と思われる患者様も非常に多いですが丁寧な歯科医院は患部に麻酔をする前にまず針の刺さる痛みを軽減する為の麻酔を患部表面に擦ります。
表面麻酔をして浸潤麻酔の注射針の痛みを軽減し、ゆっくりと麻酔をしてしっかりと麻酔が効いたことを確認してから治療を開始することで痛みは最小限で済むと考えます。

4.ラバーダムを使用しているか?

みなさんはラバーダムという言葉をご存じでしょうか。
馴染みの無い単語かと思います。
それもそのはず、全国の歯科医院のうち、わずか5%程度の歯科医院しか使用していないというデータがあります。
ラバーダムは歯の根の治療(以下、根管治療)の際に、治療する歯を中心に口全体にゴム製の膜を張る処置です。実は、150年程前に開発された非常に古典的な方法ですが、現在も廃れることなく根管治療などで活躍しています。
特に根管治療では、治療している歯の中に唾液が入ってしまうと、それと一緒に口の中の細菌も入ってしまい、根の中に居ついてしまうため、うまく治らないことがあります。あまつさえ、一度治療しても、症状が再燃し、再治療が必要になってくることもあります。
こうしたリスクをカバーしてくれるのがラバーダムです。装着感が決して快適とは言えないのが難点ですが、ラバーダムを行うと唾液や細菌の侵入を防ぎ治療成績が上がる、再治療になるリスクが下がる、などのメリットがあります。

5.滅菌/殺菌の意識が高い

衛生管理の徹底

歯科医院は「滅菌/殺菌は当たり前」と思っている方も多いと思いますが、そこまで徹底できていないという調査結果が以前新聞で公表されて世間をにぎわせました。
報道された内容はタービン(歯をけずるための器具)を患者ごとに滅菌をせずに使い回す歯科医院が全体の7割に上るという報道でした。
さらには新型コロナウィルスの蔓延によって、滅菌・衛生管理が大きく注目されるようになり、患者様の滅菌/殺菌意識は一昔前に比べ格段に上がっています。
タービンの滅菌を行う歯科医院が増えて来ましたが、「タービンが壊れる」という理由で滅菌しない歯科医院はまだまだたくさんあります。
見極める方法としては滅菌/殺菌に力を入れている歯科医院はホームページのいずれかに衛星面、滅菌、殺菌に対する取り組みが記載されていることが多いです。

6.予防に対する取り組みの説明がされているか

予防歯科を行うと虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。また虫歯が見つかっても早期発見できるため、悪化しないうちに治療が可能です。
度々投稿しておりますが欧米諸国では痛みが出る前に虫歯にならないように予防歯科に通うことが一般的です。
虫歯予防への考え方はもちろんですが歯周病による全身への影響を回避するためであったり口臭予防なども意識されているそうです。
特にアメリカでは「Floss or Die」(フロスをしますか、それとも死にますか?)とちょっと怖い言葉でフロスを使うことが推奨されています。
近年の研究で歯周病が全身疾患を引き起こす可能性が高いとわかっているためアメリカ国民にフロスを使うよう呼びかけるためのキャッチコピーのようです。

7.初診来院の際に資料取りに時間をかけているか?

初診で初めて患者さんが来院した際に、どれくらい時間をかけて、どのような検査・データ収集を行うのかは、その患者さんの治療の方針を決める上でとても重要です。
問診やレントゲン撮影は勿論ですが丁寧な歯科医院であれば歯周基本検査(歯周ポケットの深さを測る、歯の動揺度を測る)や、口腔内写真撮影までもしっかりと行います。
また1.の「適切な患者数」のお話しに戻ってしまいますが資料取りは大変時間がかかるため、回転率重視のコンビニ治療と呼ばれるような治療を行っている歯科医院は資料取りにほとんど時間をかけないとよく聞きます。
痛みだけを取ってもらうような、その場しのぎの治療でごまかしてしまうと、一見すぐに治療が終わるので楽ですが、きちんと最後まで治療が終わらず余計回数を増やしてしまったり、お口の中のバランスが崩れてしまったりと、様々な問題が発生します。そのためにも初診の際に患者様の口腔内に合ったプランを立てるためにも資料取りは大変重要となります。丁寧に初診を診ようとすれば、概ね1時間程度はかかります。場合によってはその日にいきなり治療を行わず、資料を元に今後の治療計画を丁寧にお話をする歯科医院もあります。※但し痛みを取り除きたい場合などは除きます

8.スタッフの定着率

「なぜスタッフの定着率が関係あるのか?」と思われる方は多いのではないでしょうか?
歯科業界でなくとも職場の環境が良くなければスタッフは転職してしまいますよね。つまりスタッフの入れ替わりが多い歯科医院にはそれなりの理由があると考えられます。
たまに口コミなどで「お金の事しか考えていない」「先生が偉そう」などのネガティブな口コミが投稿されている歯科医院を見かけますがこういった歯科医師(特に院長に多い)は患者様だけでなくスタッフに対しても同じような態度をとっていると私は推察しております。
スタッフは、医院の裏事情を全て知っています。あってはならないことですが、保険点数を水増しして請求していたり、スタッフを激しく叱責するような歯科医院は未だに存在します。
最寄りの歯科医院のスタッフ定着率が低い場合は転院をご検討いただいた方が良いかもしれません。

9.クレモト歯科なんば診療所の場合

ここまでは歯科医師の目線で良い歯科医院の選び方について解説させていただきました。
おさらいさせていただくと
・適切な患者数を受け入れている歯科医院を選ぶ
・口腔内の説明や今後の治療計画について説明をしてくれる歯科医院を選ぶ
・麻酔に時間をかけている歯科医院を選ぶ
・ラバーダムを使用している歯科医院を選ぶ
・滅菌/殺菌意識の高い歯科医院を選ぶ
・予防に対する取り組みを行っている歯科医院を選ぶ
・初診時にしっかりと資料取りに時間をかける歯科医院を選ぶ
・スタッフ定着率の高い歯科医院を選ぶ
良い歯科医院の基準は最低限この基準と考えますが、患者様にはどの歯科医院がどの基準をクリアしているかわからないものですよね・・・
クレモト歯科なんば診療所ではこれらの項目を意識し、日々の診療に取り組み、患者様に質の高い医療を提供できるように心がけております。

適切な患者数を受け入れている歯科医院を選ぶ

当院は完全予約制とさせていただいており、初診の患者様、治療中の患者様ともに治療に必要な時間を確保させていただいております。

口腔内の説明や今後の治療計画について説明をしてくれる歯科医院を選ぶ

当院では初診のほとんどの患者様に現時点の口腔内の説明用のお時間・資料取りのお時間を確保させていただいております。
また、ある程度治療が進んだ段階でセカンドカウンセリングというお時間をお取りしており、治療の経過や今後の治療方針を改めてご説明させていただいております。

麻酔に時間をかけている歯科医院を選ぶ

突然針を刺されるのは痛い・怖い、という嫌なイメージがあります。
当院では注射の前に、麻酔針が入る部分へ感覚を緩和させる塗り薬をしています。その後表面麻酔が十分に効いてくれば麻酔液を注入しますが、麻酔液を急激に注入することは、痛みに繋がります。ですので電動麻酔注射で徐々に注入していきます。
電動麻酔注射は、一定の圧力で注入でき、ゆっくりと時間をかけることで気分を悪くさせることもなく安心です。
さらに、極細の針を使用しているので、より麻酔時の痛みを抑えることができます。

ラバーダムを使用している歯科医院を選ぶ

根管治療では、いかに根管内から虫歯菌に冒された歯髄組織や歯質を取り除けるか、細菌を残さないかによって再発のリスクが変わります。そのためには設備が欠かせません。
そこでラバーダム防湿やマイクロスコープなどを導入しております。また、当院では精度を高めるために数種類のニッケルチタンファイルなどを導入し、症例に合わせて使い分けています。

滅菌/殺菌意識の高い歯科医院を選ぶ

当院では常に高いレベルでの滅菌、感染予防対策を行えるようにマニュアルを整備しており、安心して治療を受けていただける空間を提供しております。
タービンは使用ごと、使い捨てできる手袋等はもちろん使い捨てで常に最高の衛生環境で治療に取り組んでおります。

治療相談受付中

いかがでしたか?アピールしたい内容なまだまだたくさんございますがHP全体をさらにご覧いただけますと当院の取り組みはお判りいただけるかと思います。
一生付き合っていく歯ですので少しでもご自身の歯に興味を持っていただけると幸いです。

クレモト歯科なんば診療所では無料相談も承っております。


▼mail相談フォーム
https://www.kuremoto-namba.com/about/index.cgi#about_title02

▼相談予約フォーム
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詰め物のご相談以外でも歯に関するどんな些細なご質問でもご遠慮なくお聞きください。

(監修:歯科医師 森)